どのように生きるか

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続消費税なぜなぜ問答
社会保障の財源を考える(22)
Q 高速道路どこまでつくるの?

 「道路の中期計画(素案)」では、全国一万四千キロの高速道路を、すべて建設する方針が示されたといわれます。これは、どういうことでしょうか。

 いわゆる「高速道路」の一万四千キロというのは、一九八七年に策定された「第四次全国総合開発計画(四全総)」で示されたもので、政府は「高規格幹線道路」と呼んでいます。「高規格幹線道路」には二種類あります。一つは、「国土開発幹線自動車道建設法」という法律で路線が指定された高速自動車国道(一万一千五百二十キロ)で、もう一つは、国土交通大臣が指定する一般国道自動車専用道路(二千四百八十キロ)です。前者は、東名高速道路や東北自動車道など、後者は、首都圏中央連絡道(圏央道)や本四架橋道路などです。

 高速自動車国道のうち、整備計画が策定されたのは九千三百四十二キロで、そのうち七千五百五十三キロが、今年度末までに供用される予定です。二〇〇五年の道路公団民営化に際して、政府は、当時未着工だった区間を含め、九千三百四十二キロについては、すべて建設することを決めました。そのうち八百二十二キロについては、借金をして有料道路としてつくったのでは採算が合わず、借金返済の見通しが立たないため、「新直轄方式」といって、すべて税金(国と地方が三対一で負担)で建設することにしました。整備計画が立っていない区間については、さらに採算の見通しがないため、つくるかどうかも含めて「白紙」(小泉首相、当時)とされていました。ただし、実際には、整備計画外の区間でも「A´路線」として一千キロ以上が事業化され、そのうち七百十二キロは、すでに供用されています。

 今回の素案では、当時「白紙」とされた区間についてもすべて建設し、一般国道自動車専用道路の未整備の分も含めて、一万四千キロの高規格幹線道路すべてを建設する方針を打ち出しています。素案では、新たに整備する区間については、第二東名道路や圏央道など一部の路線を除いて、ほとんどの路線を有料道路ではなく無料の道路として建設するとしています。つまり、すべてを税金に頼って建設するというわけです。これまで以上に、道路特定財源が高速道路建設に注ぎ込まれることになります。

 さらに、この一万四千キロとは別に、「地域高規格道路」の整備が予定されています。地域高規格道路は、すでに大臣が指定した路線だけでも約七千キロもあります。この中には、東京の首都高速道路(整備中の区間を含む総延長三百二十二キロ)、阪神高速道路(二百六十四キロ)、名古屋高速道路(八十一キロ)、福岡高速道路(五十七キロ)、北九州高速道路(五十キロ)、東京湾アクアラインなども含まれており、広い意味では、これも高速道路です。まだ指定されていない「候補路線」には、東京湾口道路、伊勢湾口道路など、六つの巨大横断道計画まで含まれています。

 地域高規格道路も含めれば二万キロを超え、地球を半周する距離です。この狭い日本の中に、地球の裏側まで届くような距離の高速道路を建設する必要性が、いったいどこにあるのでしょうか。(つづく)

| 消費税 | 20:06 | comments(0) | - | pookmark |
続消費税なぜなぜ問答
社会保障の財源を考える(21)
Q 「道路の中期計画」 どんな内容?

 政府が道路特定財源を十年間延長する口実としているのは、今後十年間の道路建設の目標を定める「道路の中期計画」です。その内容は、どのようなものでしょうか。

 いま国会に提出されている「道路整備費の財源特例法改正案」では、今後十年間に道路特定財源などにもとづいて実施する道路事業の事業量について、国土交通大臣が案を作成して閣議決定を得ることになっています。これが「道路の中期計画」です。正式には、法案が成立してから作成されるわけですが、国土交通省は昨年十一月にその「素案」を発表しました。

 素案では、十年間の事業量は六十五兆円とされており、年末の与党との折衝を通じて五十九兆円に縮小されましたが、何を削ったのかは不明でした。国会の法案審議で追及されて、やっと数字が出てきました。

 もともと、どうしても必要な道路を精査して積算したのではなく、特定財源の規模から逆算して計画規模を見積もったものとしか思えません。なお、削った六兆円のうち三兆円は「コスト縮減」とされていますが、残りの三兆円は、「まちづくりと一体となった道路整備」「有料道路料金割引による渋滞対策」など、この計画外で道路特定財源を使うことにともなうものです。

 政府は、この計画について、「通学路の歩道整備」や「開かずの踏切解消」などを宣伝材料として強調しています。しかし、金額的に見ると、計画の中心はこれらの事業ではなく、高速道路の建設です。

 表は、素案に盛り込まれた事業別の一覧です。事業間に大幅な重複があるため、単純合計すると五十九兆円を大きく超えています。この中で、もっとも大きな割合を占めているのが、「基幹ネットワーク」で、これは全国的な高速道路ネットワークのことです。五兆円規模の「生活幹線道路ネットワーク」も、「地域高規格道路」という高速道路に準ずる道路が中心です。あわせれば、素案の半分近くは高速道路ということになります。

 一方、生活道路の整備はわずかです。通学路の歩道整備は4・5%、開かずの踏切対策は6・5%にすぎません。

 一九九〇年代には、「十年間で六百三十兆円」という公共投資基本計画のもとで、道路をはじめ、港湾、空港、下水道など、事業別の計画が策定され、これにもとづいて公共事業が進められました。「五年間で何兆円」という事業量があらかじめ定められ、これを全部使い切るように、予算が編成されました。この「総額使いきり方式」の計画が浪費の元凶だと批判され、政府は、二〇〇三年度からは道路以外の公共事業については、事業量を金額で示した計画はつくらなくなりました。

 ところが、道路だけは、「特定財源があるから」という理由で、「総額方式」の五カ年計画の作成が法律で義務づけられたのです。今度は、それを、さらに長い十カ年計画にしようというのです。こんな浪費の継続は許されません。(つづく)
| 消費税 | 21:56 | comments(0) | - | pookmark |
続消費税なぜなぜ問答
社会保障の財源を考える(20)
Q 「暫定税率が 無駄を加速」とは?

 石油ガス税以外の道路特定財源は、法律本則に定められた税率とは別に、期限を限って税率を上乗せした「暫定税率」が定められています(税率は前々回の表を参照)。二〇〇八年度の道路特定財源五・四兆円のうち、上乗せ分は二・六兆円です(表参照)。日本共産党の志位和夫委員長は、この暫定税率について「無駄な道路をつくることを加速する役割を果たしてきたわけですから、これは廃止する」(一月六日、NHKテレビのインタビュー)と主張しました。「無駄な道路つくりを加速した」とは、どういうことでしょうか。

 暫定税率が導入されたのは、一九七四年(揮発油税・地方道路税・自動車重量税・自動車取得税)と七六年(軽油引取税)のことです。そのきっかけとなったのは、七三年の第一次石油ショックでした。石油の世界的な供給が減少する中で、石油消費の抑制が必要でしたが、ガソリンの消費が減れば揮発油税の税収が減り、道路整備の財源が減るという矛盾に直面しました。それを打開するための方策として政府が考え出したのが、暫定税率だったのです。

 七四年の国会で、暫定税率を定めた「租税特別措置法改正案」の提案説明をしたのは、いまの福田首相の父の福田赳夫蔵相でした。福田氏は「資源の節約、消費の抑制、道路財源の充実等の観点から、二年間の暫定措置として、…税率を引き上げる」と説明しています。なお、自動車取得税などの地方税の暫定税率は、租税特別措置法ではなく、地方税法の附則に、期限付きの措置として定められています。

 「二年間の時限措置」だったはずの暫定税率が、石油価格が安定した後も繰り返し延長され、税率も引き上げられてきました。暫定税率の導入によって道路特定財源の税収は急増しました。

 第一次石油ショックの直後には、特定財源の減少もあって、公共事業全体に占める道路事業の割合が減り、七五年には17・5%に落ち込みました(総務省の「行政投資実績」による)。しかし、暫定税率によって特定財源が増えることにより、道路事業の割合はふたたび上昇しました(最高は二〇〇二年度の29・4%)。

 七五年度を一〇〇として公共事業の推移を比較すると、他の分野に比べて道路事業の伸びが大きいことがわかります。九八年度以降、公共事業は全体として減ってきていますが、道路は比較的高い水準を保っていることがわかります。これは、「道路だけにしか使えない」という特定財源、とりわけ暫定税率による高い税収が確保されていることと無関係ではありません。(つづく)

| 消費税 | 22:02 | comments(0) | - | pookmark |
続消費税なぜなぜ問答
社会保障の財源を考える(17)
Q 公共事業の浪費の実態は?

 一九九〇年代のなかばには、アメリカから押しつけられた「十年間で六百三十兆円」の公共事業基本計画のもとで、日本の公共事業費は年間五十兆円規模に達していました。しかし、その後減少し、今では最高時の半分くらいになっています。こうした現在でも、公共事業の浪費は存在するのでしょうか。

 減ったとはいっても、日本の公共事業費は、欧米諸国に比べれば、まだ高い水準となっています。とくに、道路、港湾、空港などの土木事業の分野では、日本の多さが目立ちます。

 経済協力開発機構(OECD)の国民経済計算の統計(二〇〇五年データ)によって、政府の公共投資額(用地代などや公的企業による投資を除く)に相当する「一般政府総資本形成」の額の、国内総生産(GDP)に対する比率を比較したものです。これを見ると、全分野の合計では日本はフランス、スウェーデンより少し多い程度です。しかし、いわゆる公共事業に類する事業分野を多く含む「経済業務」(道路・空港・港湾など)、「環境保護」(下水道・廃棄物処理など)、「住宅・地域アメニティー」の三つの分野の合計で比較すると、日本は欧米の二―三倍の水準です。欧米の政府投資で多いのは、病院や学校建設などの分野であり、こうした分野では逆に、日本の方が少なくなっています。

 こうした外国との比較でもわかるように、日本の公共事業は、道路や港湾などの土木事業的な分野の比重が高くなっています。とくに、公共事業費が全体として削減される中で、高速道路やスーパー中枢港湾など、大型公共事業に予算が重点配分される傾向が強まっており、生活道路や住宅、学校、福祉施設、交通安全対策など、生活に身近な分野の予算が年々切り詰められています。

 国の〇八年度予算でも、公共事業予算が3・1%減となる中で、スーパー中枢港湾の整備が14・7%増、三大都市圏環状道路整備が1・8%増となる一方、住宅対策(4・4%減)、水道(6・1%減)、下水道(5・2%減)、都市公園(5%減)などは、公共事業全体より大きな減となっています。

 「国際コンテナターミナルを整備したが、船が全然来ない」とか、「すぐそばに立派な国道があって、車もすいているのに、高速道路をつくっている」などという事例も少なくありません。一方で、「予算が少なくて老朽化した校舎を修繕できない」という市町村もあります。

 公共事業の予算配分を見直して、生活・福祉・環境・防災などに重点を置いた配分にしていくことが必要です。(つづく)

| 消費税 | 23:05 | comments(0) | - | pookmark |
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